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執筆日時:2019年10月4日 10時00分
米国雇用統計の予想と戦略


10月4日(金)21時30分は米国雇用統計です。9月FOMCでの追加利下げに続き、今回の雇用統計が悪化した場合、10月のFOMCの追加利下げ観測を強める可能性があります。8月から9月にかけて製造業セクターが悪化しており、非農業部門雇用者数と平均時給の悪化が示されると、ドルを売る動きが強まるかもしれません。




前回(9月6日発表)のおさらい


前回の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比13.0万人と予想の前月比15.8万人を下回ったことが分かるとドル売りで反応、同時に発表された平均時給は前月比/前年比ともに予想を上回ったものの、発表直前の107.00円付近から106.70円付近まで下落しました。
[前回発表前後の米ドル/円の動き]
出所:上田ハーロー, Bloomberg
今回(10月4日発表)の見どころ


10月1日に発表された9月ISM製造業景況指数が好不況の節目とされる50.0を下回る47.8へ低下。さらに雇用指数も、46.3と前月の47.4を下回っています。また、9月のリッチモンド連銀製造業指数の大幅悪化でもわかるように米中の通商問題の悪化が米国経済の3分の1を占める製造業セクターの景況感悪化を助長しています。また、先に発表された9月ADP雇用統計が市場予想を下回り、前月分を下方修正したほか、9月ISM非製造業の雇用指数も悪化しました。今回の雇用統計では、平均時給が前月比で0.3%と予想され、前月の0.4%からの鈍化が予想される一方、失業率が3.7%と低水準を維持、非農業部門雇用者数は市場予想が14.5万人と前回13.0万人からの増加が予想されています。ただ、先週発表された個人消費支出や消費者信頼感指数の推移からは消費マインドの低迷も見られています。今回の雇用統計は製造業セクターに加え、サービス業の雇用にも悪影響を及ぼす恐れがあることから、非農業部門雇用者数と平均時給は市場予想を下回る可能性が高いと思われます。
◆雇用統計の実績と予想
年月 2018
10 11 12
実績
非農業雇用者数変化(万人) 20.0 31.3 10.3 16.4 22.3 21.3 15.7 20.1 13.4 25.0 15.5 31.2
失業率(%) 4.1 4.1 4.1 3.9 3.8 4.0 3.9 3.9 3.7 3.7 3.7 3.9
平均時給[前月比](%) 0.3 0.1 0.3 0.1 0.3 0.2 0.3 0.4 0.3 0.2 0.2 0.4
労働参加率(%) 62.7 63.0 62.9 62.8 62.7 62.9 62.9 62.7 62.7 62.9 62.9 63.1

年月 2019
10 11 12

実績 予想
非農業雇用者数変化(万人) 30.4 2 19.6 26.3 7.5 22.4 16.4 13.0 14.5
失業率(%) 4.0 3.8 3.8 3.6 3.6 3.7 3.7 3.7 3.7
平均時給[前月比](%) 0.1 0.4 0.1 0.2 0.2 0.2 0.3 0.4 0.3
労働参加率(%) 63.2 63.2 63.0 62.8 62.8 62.9 63.0 63.2 -
今回(10月4日発表)の戦略



【要点】高値圏でのロングエントリーは危険かも・・・基本スタンスは戻り売りで
◆雇用統計の結果
※表の見方
結果:非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったときは 〇、下回った時は ✖
当日:日足でみて、上昇か下落
前回の雇用統計ではドル円は、非農業部門雇用者数の悪化を受けて、107.00円付近から106.70円付近まで下落。ただ、パウエルFRB議長がスイス・チューリッヒでの討論会で「景気見通しに著しいリスクがある」「FRBは景気拡大を維持するため適切に行動する」としながらも「米経済は良い状態にあり、インフレも目標の2%に戻っていくだろう」「リセッションは予想しない」と発言したために、107.00円レベルまで値を戻しました。また、注目された9月FOMCでは市場の予想通りFF金利の誘導目標を0.25%引き下げ1.75−2.00%にすると発表。政策金利見通しでは2019年と20年は追加利下げを見込んでいないことが明らかになり、追加緩和期待がやや後退しました。その後、9月 ISM製造業および非製造業景況指数など、足元での米国経済の景況感の悪化を受け、ドル円は現在106円後半での推移となっています。106円後半が発射台となれば、発表後のマーケットの動きについては、指標内容がポジティブサプライズとなった場合、107.50円レベルまでの上昇が予想されます。ネガティブな結果となった場合は、105円台に突入する可能性があり、さらに、非農業部門雇用者数が10万人を下回るネガティブサプライズとなった場合は、105.50円近辺のストップオーダーを巻き込みながら105円割れも警戒しておきたいところです。



【今後の米国雇用統計発表予定】
  
・2019年10月4日(金)21時30分発表(サマータイム)
・2019年11月1日(金)21時30分発表(サマータイム)
・2019年12月6日(金)22時30分発表(標準時間)

日時は日本時間です。経済指標発表日時は予告なく変更される場合があります。





【バックナンバー】

【2019年  9月6日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2019年  8月2日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2019年  7月5日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2019年  6月7日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2019年  5月3日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2019年  4月5日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2019年  3月8日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2019年  2月1日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2019年  1月4日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2018年12月7日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2018年11月2日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2018年10月5日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2018年  9月7日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2018年  8月3日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2018年  7月6日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2018年  6月1日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2018年  5月4日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2018年  4月6日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2018年  3月9日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2018年  2月2日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2018年  1月5日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2017年12月8日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2017年11月3日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略



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