12月は市場参加者にとって1年を振り返る時期にあたります。また、新し年に向けて多くの見通しなどが発表される時期でもあります。クリスマス休暇前に積極的なポジションは構築されにくく、ポジション調整が主体の取引となることが予想されますので、実質の営業日の約3週間で、ドル/円が115円に乗せなければ、年間を通じて非常に変動が小さい年となり、それも2年連続となります。一方で、何かと話題の多い欧州は、イタリアの予算案は解決しておらず、英国も離脱協定の英議会通過(承認)という最大の山場を迎えることになります。市場の流動性が低下することは避けられませんので、突発的な動きには、材料が伴っていないかの確認も重要となってきます。
今月の相場格言は迷わば休むべし、相場は常にあり、決すれば進むべし、機は瞬間に去るです。今年は政治主導の相場の色彩が強く出ました。トランプ米大統領の政策はドル高や米金利高に繋がるものでしたが、当のトランプ米大統領はドル高を牽制したり、パウエル米FRB議長を非難したりと、力業で市場に対峙しようとしていた印象があります。不透明な中、判断に迷うことは多いですが、迷ったときは休むのが最善の方法で、決めたらすぐ実行すべきというのがこの格言です。更にタイミングは一瞬というのが含蓄が深いですね。