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執筆日時:2018年7月5日 11時30分
米国雇用統計の予想と戦略


7月6日(金)21時30分は米雇用統計。米雇用統計と言えば、FX投資家ならば誰でも知っている月に一度のビッグイベントです。米国の金融政策に直結するだけに、発表前後には為替相場が大きく動くことが多く、市場参加者の関心も高くなっています。


前回(6月1日発表)のおさらい


5月雇用統計(6月1日発表)は、非農業部門雇用者数が市場予想の19.0万人増を大幅に上回る22.3万人増の結果となりました。失業率は2ヶ月連続で改善し低水準を維持していますが、労働参加率は前月に引き続き弱めの状況が続いています。最も注目される平均時給の結果は、前月比0.3%、前年比2.7%といずれも予想を上回る強い結果となりました。

109.40円台で発表を迎えたドル円は、好結果を受けて109.70円手前まで上昇しました。先月の結果と比べても強い内容であった割には上昇に勢いが感じられず、110円には届きませんでした。その後は失速しその日のNYクローズは雇用統計発表前と同様の水準で迎えることとなりました。
[前回発表前後の米ドル/円の動き]
出所:上田ハーロー, Bloomberg
今回(7月6日発表)の見どころ


■非農業部門雇用者数
今回の市場予想は19.5万人増と、前回の結果から鈍化する見込みとなっています。米国の労働市場は堅調さが続いており4月発表時のような大幅な下振れとならない限り、多少弱い結果でもネガティブな印象は与えにくいと思います。その場合は他の項目の結果と合わせての判断となりそうです。逆に、もし前回結果と同等の数字となれば、直近3ヶ月平均が20万人を超えるため、ポジティブサプライズとなりドル買い要因となりそうです。


■平均時給
前回は前年比・前月比ともに予想を上振れし、ポジティブサプライズとなりました。今回の予想はその結果と同等の水準となっています。予想自体が強気であることから予想通りの結果でもドル買いが進みやすいと思われます。

その一方で予想が強めである分、弱い場合にはドル売りの理由として使われそうで、特にドル円が直近の高値圏にある場合には調整的な下落に注意すべきでしょう。しかしながら6月FOMC後からドル円は109円台を下限に底堅い動きが続いており、下値は拾われやすそうです。今回の結果が今年最低水準(前月比0.1%、前年比2.5%)を下回ると言った弱い結果でなければ、ドル売りが強まったとしても下値は限定的になりそうです。



今回(7月6日発表)の戦略


直近レンジの上下限での逆張りが有効か!?


年月 2018 2017
12 11 10
予想 実績
非農業雇用者数変化(万人) 19.5 22.3 16.4 10.3 31.3 20.0 14.8 22.8 26.1 ▲3.3 16.9 13.8 21.0 14.5 20.7
失業率(%) 3.8 3.8 3.9 4.1 4.1 4.1 4.1 4.1 4.1 4.2 4.4 4.3 4.4 4.3 4.4
平均時給[前月比](%) 0.3 0.3 0.1 0.3 0.1 0.3 0.3 0.2 0.0 0.5 0.2 0.5 0.2 0.2 0.2
労働参加率(%) - 62.7 62.8 62.9 63.0 62.7 62.7 62.7 62.7 63.1 62.9 62.9 62.8 62.7 62.9



※表の見方
結果:非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったときは 〇、下回った時は ✖
当日:日足でみて、上昇か下落



5月雇用統計後からのドル円は、発表が行われた当日の安値108.70円を最後に109円以上での底堅い動きが継続しています。特に先週半ばからは110円台での推移が続き、111円台に復帰するなど5月21日高値111.38円も視野に入ってきました。ただ現状では111円台前半での頭の重さが残っており、日足終値での111円台定着には至っていません。5月21日高値を超えるにはやはり雇用統計での好結果が必要となりそうです。その水準を上抜ければ111円台後半までの上昇は考えられますが、米中通商問題が燻る中では雇用統計の結果のみで112.00円を超える上昇に繋がらないと思われます。そのため111円台後半へ上昇する場面があれば浅めにストップを設定し戻り売りを検討しても良いかもしれません。


一方で弱い結果で下落した場合には、まずは日足一目均衡表・基準線などサポートラインが位置する109円台後半から半ばで下げ止まるかどうかに注目でしょう。この水準で下げ渋りを見せる場合には押し目買いの好機と捉えて良いでしょう。しかし下げ止まらない場合には4月末以来の雲中への突入となり、下値模索の動きが強まる可能性があるためポジションメイクには慎重さが求められそうです。


なお、懸念事項として、6日は雇用統計の発表に先駆けて、米国の対中追加関税第一弾が発動される予定となっています。それによりリスクオフムードが高まった場合には弱い数字に反応しやすくなりそうで、値幅を伴った下落に注意が必要でしょう。





【今後の米国雇用統計発表予定】

・2018年  7月6日(金)21時30分発表(サマータイム)
・2018年  8月3日(金)21時30分発表(サマータイム)
・2018年  9月7日(金)21時30分発表(サマータイム)
・2018年10月5日(金)21時30分発表(サマータイム)
・2018年11月2日(金)21時30分発表(サマータイム)
・2018年12月7日(金)22時30分発表(標準時間)

日時は日本時間です。経済指標発表日時は予告なく変更される場合があります。





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