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執筆日時:2018年5月2日 14時30分
米国雇用統計の予想と戦略


5月4日(金)21時30分は米雇用統計。米雇用統計と言えば、FX投資家ならば誰でも知っている月に一度のビッグイベントです。米国の金融政策に直結するだけに、発表前後には為替相場が大きく動くことが多く、市場参加者の関心も高くなっています。


前回(4月6日発表)のおさらい


3月雇用統計(4月6日発表)は、非農業部門雇用者数が市場予想の18.5万人増を下回る10.3万人増と、2月の雇用者数(31.3万人増)から大幅に減少しました。また、失業率は4.1%、労働参加率は62.9%と予想よりわずかに弱い結果となりました。そして、インフレに関連して注目されている平均時給の結果は、前月比0.3%、前年比2.7%と市場予想通りの内容となりました。どちらも2月雇用統計と比較すると伸びが見られますが、市場の期待を上回ることは出来ていません。米中通商問題がリスクオフ要因として懸念されていた中、雇用統計が全体的に冴えない結果となったことで、ドル円は107.50円に頭を抑えられる形で失速し、106円台半ばまで下落しました。
[前回発表前後の米ドル/円の動き]
出所:上田ハーロー, Bloomberg
今回(5月4日発表)の見どころ


■非農業部門雇用者数
今回の市場予想は19.0万人増と前回の雇用者数から回復する見込みとなっています。前回は市場予想を大幅に下回りましたが、3ヶ月平均の値が20万人を超えており、均せば堅調な結果と捉えることのできる結果となりました。今回の雇用者数の結果が予想に届かない場合でも直近3ヶ月平均が20万人を超える水準である17.1万人以上であればドル円への悪影響は少ないと考えられます。


■平均時給
米長期金利が先週24日に4年3ヶ月ぶりとなる大台の3%を突破しました。現在では3%台を下回る水準ですが、米長期金利の上昇によりドル円にも上方向への期待感が高まっています。平均時給が好結果の場合はドル高基調が継続し、110円をしっかり回復することも視野に入りそうです。しかし米長期金利の上昇は株安要因となり、株価の下落がドルの上値を抑える可能性が想定され、平均時給が好結果の場合でも米国株の動向には注意が必要でしょう。



今回(5月4日発表)の戦略


FOMC通過後の水準次第ではあるが、基本的にはドル円買い目線


年月 2018 2017
2 12 11 10
予想 実績
非農業雇用者数変化(万人) 19.0 10.3 31.3 20.0 14.8 22.8 26.1 ▲3.3 16.9 13.8 21.0 14.5 20.7
失業率(%) 4.0 4.1 4.1 4.1 4.1 4.1 4.1 4.2 4.4 4.3 4.4 4.3 4.4
平均時給[前月比](%) 0.2 0.3 0.1 0.3 0.3 0.2 0.0 0.5 0.2 0.5 0.2 0.2 0.2
労働参加率(%) - 62.9 63.0 62.7 62.7 62.7 62.7 63.1 62.9 62.9 62.8 62.7 62.9



※表の見方
結果:非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったときは 〇、下回った時は ✖
当日:日足でみて、上昇か下落


今月は雇用統計の前に、米連邦公開市場委員会(以下、FOMCとする)会合が行われます。 今回のFOMC会合は、FRB議長の記者会見が行われない会合で、政策金利の変更は市場で見込まれていません。そのため、声明文からFRBの利上げに対する姿勢を読み取ることとなりそうです。(日本時間5月3日()午前3時00分発表)ドル高優勢地合いの中で、もしタカ派的な内容となっていればドル円は110円を越えてもおかしくありません。雇用統計を迎える水準により戦略が少し変わりそうです。


●109円台から下で雇用統計を迎える場合
まずは109円台から下で雇用統計を迎える場合ですが、雇用統計が強い結果となるかに注目です。FOMCで110円を攻めきれなかったとなれば、次は雇用統計の結果を手掛かりに、と考えるのが自然ではないでしょうか。米利上げ加速期待を抱かせる結果となれば4月下旬に108円を上抜けたときのような急上昇も期待できそうです。 一方で、弱い結果で下落となる場合には109円台後半が重たいということが印象付けられてしまう恐れがあります。これまでの上昇トレンドが反転、値幅を伴った下押しに警戒が必要になりそうです。


●110円台から上で雇用統計を迎える場合
次に110円台から上で雇用統計を迎える場合ですが、雇用統計が弱い結果となった場合に、110円を維持できずに反落する、と言う動きに注意が必要でしょう。 ただ、利上げ加速期待が大きく後退するほどの弱い結果でなければ、現状ではドル高が優勢である印象を受けますので、影響は一時的なものに留り、下落した水準は押し目と捉えてよいかと考えます。





【今後の米国雇用統計発表予定】

・2018年  5月4日(金)21時30分発表(サマータイム)
・2018年  6月1日(金)21時30分発表(サマータイム)
・2018年  7月6日(金)21時30分発表(サマータイム)
・2018年  8月3日(金)21時30分発表(サマータイム)
・2018年  9月7日(金)21時30分発表(サマータイム)
・2018年10月5日(金)21時30分発表(サマータイム)
・2018年11月2日(金)21時30分発表(サマータイム)
・2018年12月7日(金)22時30分発表(標準時間)

日時は日本時間です。経済指標発表日時は予告なく変更される場合があります。




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