2月2日(金)22時30分は米雇用統計。米雇用統計と言えば、FX投資家ならば誰でも知っている月に一度のビッグイベントです。米国の金融政策に直結するだけに、発表前後には為替が大きく動くことが多く、市場参加者の関心も高くなっています。




12月雇用統計のおさらい

12月雇用統計(1月5日発表)は、市場予想の19.0万人増を下回る14.8万人増となったものの、前月分は25.2万人増と速報値から2.4万人上方修正されました。一方で失業率は4.1%、労働参加率が62.7%と、どちらも市場予想と一致し3ヶ月連続で横ばいの結果となりました。失業率は2000年12月以来の低水準を維持しましたが、労働参加率が上向いておらず労働環境の回復が足踏み状態であるとの印象も受け、ドル買いに繋がらなかったようです。また、平均時給は前月比0.3%増と市場予想と一致していましたが、前月分が同0.2%から同0.1%へ下方修正され、前年比でも前月分が2.5%から2.4%へ下方修正されました。
ポジティブ要因が少なく、発表直後のドル円は銭近く下落しました。しかし大台の113円台を維持したことで、反応一巡後は買い戻されました。

[12月雇用統計発表前後の米ドル/円の動き]
出所:上田ハーロー, Bloomberg
今月の雇用統計は?

「平均時給」と「非農業部門雇用者数」の二点に注目!


■平均時給
完全雇用に近づき労働需給が逼迫している中、賃金については緩やかな上昇に留まっており、利上げペースも緩慢なものに留まるとの見方が根強いようです。しかし今年に入り一部米企業において、昨年末に決定したトランプ政権の大型税制改革を契機に、雇用増や賃上げの動きが出てきています。すぐに反映されるものではありませんが、賃金の上昇傾向が示されればインフレ期待の高まり、引いては利上げペース加速への思惑が浮かぶ可能性があり、ドル円の支援材料となりそうです。


■非農業部門雇用者数
前回冴えない結果となった非農業部門雇用者数の結果にも注目です。Bloombergのエコノミスト予想では、14.5万人から24.5万人まで予想に幅がありますが、中央値は18万人増となり多くのエコノミストが、雇用が堅調であるとの見方を示しているようです。もし今回の結果が20万人を超える結果となれば、3ヶ月平均でも20万人増の高水準となり米雇用環境の強さを示すことになります。




年月 2018 2017
12 11 10
予想 実績
非農業雇用者数変化(万人) 18.0 14.8 22.8 26.1 -3.3 16.9 13.8 21.0 14.5 20.7
失業率(%) 4.1 4.1 4.1 4.1 4.2 4.4 4.3 4.4 4.3 4.4
平均時給[前月比](%) 0.3 0.3 0.2 0.0 0.5 0.2 0.5 0.2 0.2 0.2
労働参加率(%) - 62.7 62.7 62.7 63.1 62.9 62.9 62.8 62.7 62.9




今月の戦略:引き続きドルショート、ただし、長い”下ヒゲ”を付けたら押し目買い!

※表の見方
結果:非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったときは 〇、下回った時は ✖
当日:日足でみて、上昇か下落


先月の戦略で示した9月パターン(ブイ字)にはなりませんでしたが、雇用統計発表後の動きはドルが数日の横ばいを経て下落、結果的には下げパターンになりました。


1月相場はドルに強い下押し圧力がかかっていましたので、今回もドルショートが基本戦略ではないでしょうか。ただ、昨年4月、最安値を付けた9月ともに、北朝鮮によるミサイル発射という地政学的リスクがドル売りを誘発、材料出尽くしでの買い戻しとなっていますので、発表後の2週間の間にセリング・クライマックス(=相場の総悲観による連鎖的な一斉売り)を迎えるかもしれません。ロウソク足で下に長い”ヒゲ” (※)を付けた場合には、押し目を考えても良いかもしれません。

(※)”ヒゲ”とは?ローソク足の解説はコチラ

 



【バックナンバー】

【2018年1月5日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2017年12月8日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略

【2017年11月3日(金)発表】米国雇用統計の予想と戦略




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